納豆だけじゃない!なぜ発酵食品は身体にいいのかを解説!

発酵食品は身体に良い!ということは、みなさんも良くご存じかと思います。

でも、「何が良いの?」「なぜ良いの?」については、良く分からないという人が多いのではないでしょうか?

本記事では、納豆を含めた発酵食品がなぜ身体に良いのかを説明します

世界の発酵食品にはどんなものがある?

世界中に発酵食品は本当にたくさんありますが、大きく分けると下記のようになります。

日本の発酵食品といえば、納豆、酒、味噌、醤油、酢、漬物などがあげられるでしょう。

  • 乳酸菌発酵物:ヨーグルト、チーズなど
  • 漬物:すぐき漬け、ぬか漬け、キムチ、ピクルスなど
  • 穀物や果物発酵物:ワイン、日本酒、みりん、甘酒、酢、梅干し、パンなど
  • 大豆発酵物:納豆、テンペ、味噌、醤油など
  • 魚発酵物:魚醤、鰹節、塩辛、くさや、アンチョビーなど

納豆などの発酵食品が身体によい理由とは?

発酵食品が身体によい理由には以下の3点が挙げられます。

  1. 腸内フローラのバランスを改善する
  2. 腸の働きを助ける

  3. 有用成分を多く含む

以下に、それぞれを解説します。

①腸内フローラのバランスを改善する

腸内フローラのバランスが崩れて善玉菌が減少し、悪玉菌が多くなると悪玉菌が作り出す毒素などにより下痢や便秘、ガスによる膨満などが起きやすくなります。

腸が持つ栄養と水分の消化吸収の働きが正常でなくなると、健康を害する原因となるため、腸内フローラのバランスを保つことは非常に大切です。

発酵食品に含まれる微生物(麴菌、納豆菌、乳酸菌、酵母菌など)の死骸や生菌は、腸内の善玉菌(乳酸菌、ビフィズス菌、酪酸菌など)のエサとなります。

善玉菌は自分たちの生育を促す因子を作り出すことで自らの増殖を促進することができます。また、腸まで生きて到達した菌は乳酸、酪酸、酢酸などの有機酸を分泌し、腸内のpHを下げることで悪玉菌(クロストリジウム菌、(病原性)大腸菌など)の増殖を抑制します。このような働きで、正常な腸内フローラのバランス(下記)を正常に近づけるのです。

発酵食品には原料の大豆や米、野菜、乳、魚に由来する食物繊維やタンパク質が分解されてできたオリゴ糖やペプチド、アミノ酸などが含まれており、これらの成分も腸内フローラを整える働きがあります。

健康維持に役立つ腸内フローラのバランスは?

善玉菌と悪玉菌(身体に悪い影響を与える菌)と日和見菌(善玉菌にも悪玉菌にも協力する菌)のバランスが良いとされる構成比率は下記のとおりです。

善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7

発酵食品を継続して食べることで、上記したように、悪玉菌が減り、善玉菌を増やすため、腸内フローラのバランスが整います

腸の栄養吸収には「脂質やタンパク質が吸収できる大きさまで消化(分解)されること」「スムーズに吸収が行われること」の2つが大切です。

善玉菌が作る消化酵素や微量元素、ビタミン類の作用で、消化吸収がスムーズに行われます。

特に納豆を食べると大腸内のビフィズス菌が増加するため、納豆は非常に有益な食品です。

腸内フローラのバランスを整えてやれば、腸の消化吸収能力と排泄能力が回復します。正常に栄養吸収と便の排泄ができるようになれば、健康維持にとても役立ちます。

発酵食品は便秘や下痢も改善するため、是非とも食べて頂きたい食品です!


②腸の働きを助ける

腸は【免疫の維持】【消化吸収】を担う重要な臓器です。そのため、腸の働きが悪くなると病気の原因になります。

納豆をはじめとする発酵食品は腸の働きを助けるため、健康維持に役立つのです。

  • 発酵食品に含まれる様々な有用菌(乳酸菌、酵母菌、麴菌、納豆菌など)には、腸内の免疫細胞を刺激して免疫を活性化する働きがあります。
  • この働きに加え、上記したように発酵食品で腸内フローラを整えることで、腸が持つ消化吸収以外の大切な能力=免疫力を維持することが出来るため、病気に強い身体を維持できるようになります。
  • 人の身体の免疫の7割は腸で作用しています。これは腸管免疫と呼ばれますが、人体の最大の免疫器官は腸なのです。なぜ腸にそのような働きが備わっているかと言うと、腸は摂取した食物が通過する場所であり、食中毒菌やウイルスなどの病原体に常にさらされているため、免疫がないとすぐ病気になってしまうからです。
腸内フローラのバランスが整い、発酵食品による免疫系の刺激が継続されれば、免疫が活性化し、食中毒や伝染病、ウイルス、ガンに打ち勝つ健康な身体を維持できます。

③有用成分を豊富に含む

発酵食品にはそれぞれに独自の有用成分や栄養成分を豊富に含みます。これらの成分が健康維持に役立つのです。

特に、納豆には多くの有用成分や健康成分、栄養成分が含まれているため、ぜひ食事に取り入れることをおすすめします。

この項目については別の記事で詳しく説明します。

関連記事『【納豆のすごい効果のまとめ】健康維持に役立つ理由を徹底解説!』もぜひご覧ください。

まとめ|おもな発酵食品とその有用性についての概要

発酵食品のもつ有用性を下記にまとめました。

発酵食品は健康維持にかかせないため、ぜひ毎日食べるようにしてください

「味噌汁」「納豆」「ヨーグルト」「チーズ」はいつでも入手できますね。納豆は塩を含まない無塩発酵物であるため、塩分を控えている人にとっては最良の健康食品といえますね。

納豆を毎日食べ続けると健康維持に役立ちますので、ぜひおすすめします。

発酵食品有用成分働き
納豆ビタミンK2、ジピコリン酸、ポリアミンなど多数の成分骨折予防、血液凝固、食中毒防止、整腸作用、健康維持など多岐にわたる
チーズポリアミン、ペプチド、ビタミン類など抗炎症作用、健康維持など
ヨーグルト

乳酸菌菌体、ポリアミン、オリゴ糖、ビタミン類など

免疫活性化、抗炎症作用、整腸作用など