【納豆のアンチエイジング効果をアップ!】一緒に摂るべき栄養成分NMNについて徹底解説

  • 2023年5月21日
  • 2023年11月19日
  • 納豆

納豆には様々なアンチエイジング効果を示す栄養成分が含まれていることは、これまでもいくつかの記事で解説してきました

しかし、納豆には含まれていない「高いアンチエイジング効果が期待できる成分」がいくつか存在するのです

本記事は、『納豆と一緒に毎日摂ることでさらにアンチエイジング効果が期待できる栄養成分』としてニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)について徹底解説します

本記事をあなたの健康維持、アンチエイジングにぜひ役立ててくださいね。

納豆のアンチエイジング効果については、以下の関連記事をご覧ください。

関連記事『【納豆のアンチエイジング効果】女性や高齢者におすすめの健康効果を徹底解説!

納豆や食品に含まれるアンチエイジング成分

世の中にはアンチエイジング成分がいくつも存在します。

下表をご覧ください。

納豆には下記のアンチエイジング成分が全て含まれています

種類

効果

ポリフェノール

抗酸化機能を持ち、健康維持に欠かせない成分

食物繊維

免疫に重要である腸を正常に維持するために必要な成分

良質なタンパク質

身体や身体の機能を維持するために必要な成分

オメガ3脂肪酸

健康維持に欠かせない不飽和脂肪酸

補酵素

代謝や恒常性維持に欠かせない成分

納豆にも含まれるポリフェノール

大豆イソフラボンはポリフェノールの1種です。
イラストAC https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=22351465

野菜や果物、お茶などに豊富に含まれている抗酸化成分です

お茶に含まれるカテキンやブルーベリーのアントシアニン、赤ワインのレスベラトロールなどが有名ですね。納豆にはイソフラボンというポリフェノールが豊富に含まれます。

ポリフェノールとは、その分子内に「フェノール性水酸基(フェノール骨格にOH基を含む構造)」を2つ以上もつ化合物の総称です。このOH基が酸素呼吸や代謝で発生した「活性酸素」を除去することで抗酸化作用を発揮し、体内の「炎症」を抑える作用を示します。

参考資料
 一般財団法人日本食品分析センター「ポリフェノール(特にフラボノイド)について

納豆にも含まれる食物繊維

納豆に含まれる食物繊維による整腸作用
https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=22195790

大麦などの穀類や野菜類(ごぼう、大豆)、海藻類などに含まれる成分です

水に溶ける水溶性のものと水に溶けない不溶性のものがあり、バランス良く摂取することで、腸内環境を整えます。

腸には全身の免疫細胞の70%が存在するため、腸の機能を正常に維持することで大腸がんなどを予防でき、アンチエイジング効果を示すのです。

納豆に含まれる食物繊維については、関連記事『納豆に含まれる【食物繊維】の種類と健康効果を徹底解説!』をご覧ください。

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納豆にも含まれる良質なタンパク質

タンパク質は筋肉や骨および血液など身体を構成する成分で、身体の機能を維持するために必要な酵素の構成成分でもあります。健康維持には必須です

タンパク質を構成する成分はアミノ酸ですが、アミノ酸には体内で合成できるもの(非必須アミノ酸)と合成できず食物から摂取する必要がある必須アミノ酸があります。

そのため、必須アミノ酸をバランスよく含むタンパク質を「良質なタンパク質」と呼んでいます。

卵や大豆、牛肉などは良質なタンパク質を含んでいますが、納豆では発酵によりタンパク質の吸収性が非常に高くなっているため、不足分のタンパク質は納豆で補うことがおすすめです。

納豆にも含まれるオメガ3脂肪酸

オメガ3脂肪酸はn-3系脂肪酸とも呼ばれる不飽和脂肪酸で体内で合成できないため食物から摂取する必要がある必須脂肪酸です

必須脂肪酸にはオメガ6脂肪酸もありますが、健康維持にはオメガ3とオメガ6の摂取量の比が1:2になることが大切になります。

オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)は魚油に、オメガ6脂肪酸(リノール酸やアラキドン酸など)は大豆油やコーン油に含まれます。もちろん納豆にも含まれます。

なお、体内でオメガ3脂肪酸に変換されるαリノレン酸という脂肪酸は、アマニ油・エゴマ油・しそ油に多く含まれるため、魚油が苦手な人はこれらの油を摂取することをおすすめします。ただし、変換効率は15%程度であるため留意が必要です。

大豆や納豆にはαリノレン酸とリノール酸の両方が含まれており、その比も1:1.5程度であることから、納豆と魚油またはアマニ油などを併用することが望ましいと考えられます。

納豆にも一部含まれている補酵素

補酵素とは、酵素反応の働きに大きく関与する低分子量の有機化合物や活性中心に必要な元素などを指します(コエンザイムとも呼ばれる)

ビタミンA・B群・C・Eやマグネシウム・亜鉛・銅・セレン・モリブデンなどが補酵素です。

納豆にはビタミンC以外はほぼ全て含まれるのですが、補酵素にはたくさんの種類があり、納豆に含まれないものもいくつか存在します(下記参照)。

参考資料
ウィキペディア補酵素

納豆に含まれないアンチエイジング成分

納豆にはほとんど含まれない栄養成分NMNを納豆と一緒にとるのがおすすめです!
イラストAC https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=22961347

前述したように納豆には全ての成分が一応は含まれていますが、種類の多い「補酵素」については、一部の成分がほとんど含まれていません。これらを詳細に解説します。

納豆にほぼ含まれない成分

効果

ニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)

抗老化作用に関与するNAD+に変換され、寿命を延ばす作用を示す。

コエンザイムQ10

エネルギー産生や抗酸化作用により抗老化作用を示す。

医薬品としては「軽度及び中等度のうっ血性心不全症状」に対して適応される。

αリポ酸

インスリン抵抗性、ヘモグロビンA1c、トリアシルグリセロール、LDLコレステロールを改善する可能性がある。

ニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)

ニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)は枝豆やブロッコリー、トマト、アボガドなどにわずかに含まれる成分です

NMNは、体内でエネルギー生産を担うニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)の原料として機能することが分かっています。

それ自体は補酵素ではありませんが、NMNを経口摂取することにより体内でNAD+に合成されるのです。

NAD+は酸化還元反応に関与する補酵素で、グルコースを分解してエネルギーであるATPを作る際などに働きます。

また、NAD+は長寿遺伝子であるサーチュイン遺伝子を活性化するスイッチ機能を有することが確認され、抗老化に重要な働きを持つ成分といえます。

しかし、NAD+は加齢により減少することが明らかになっており、健康維持にはNAD+を経口により補給することが必要ですが、NAD+は経口摂取しても分解されてしまうため、前駆体であるNMNを経口摂取することが理想的です。

MNNの経口摂取で加齢により減少するNADを補充することができるため、NMNによる抗老化効果が期待されています。

ワシントン大学医学部の今井先生らは、高脂肪食を与えて耐糖能異常を誘発させたマウスの腹腔内に毎日500 mg/kgのNMNを投与し、NMNの耐糖能に対する効果を調べました。

その結果、NMNは血糖の取り込み促進により耐糖能異常を改善することが確認され、NMNは糖尿病に効果が期待できる可能性があると考えられました。

参考資料
Nicotinamide mononucleotide, a key NAD+ intermediate, treats the pathophysiology of diet- and age-induced diabetes in mice., Yoshino et al., Cell Metab. Cell Metab. 2011 Oct 5; 14(4): 528–536.

これらの結果から、NMNは人でも同じように経口投与で抗老化効果を示すことが期待されるようになりました

最後に東京大学医学部附属病院 糖尿病・代謝内科の山内敏正教授らの研究グループの研究報告について紹介します。

健常な高齢男性に 1 日 あたり 250 mg の NMN を 12 週間経口摂取すると、NAD+および関連代謝物の血中濃度が上昇し、歩行速度、握力などの運動機能が改善したというものです。

参考資料
Chronic nicotinamide mononucleotide supplementation elevates blood nicotinamide adenine dinucleotide levels and alters muscle function in healthy older men., Yamauchi, NPJ Aging 2022 May 1;8(1):5. doi: 10.1038/s41514-022-00084

ネズミの実験と同様に、経口投与によってNMNが体内でNAD+に変換され、高老化効果を示すことが明らかになりました。

加齢による筋肉量の低下により運動機能が衰えるサルコペニアの予防効果が期待されるため、納豆に加えて、高品質なNMNをサプリメントで補給することは超高齢化社会である日本には必要な対策だと思われます。

一般社団法人 NMN機能性食品開発協会によって、NMNの機能性や含有量などの品質を担保する製品を作り上げる活動がなされています。

できるだけ透明性のある組織で安全性や含有量を担保した製品が作られることは、サプリメントでしか補給できない栄養成分を摂取するために重要です。

今後の協会の活動を注視したいと思います。

サプリメントは健康を支えるものでなくては意味がありませんからね。

コエンザイムQ10

コエンザイムQ10はユビキノン又はユビデカレノンとも呼ばれる体内でも合成される補酵素です。

健康食品として抗酸化作用による抗老化作用を訴求してサプリメントで販売されています。

コエンザイムQ10を含有する食品を摂取したことで消化器症状の健康被害報告があったため、1日の摂取限度量が300mg以下にする方針がなされた経緯があります。

αリポ酸

糖尿病で起きるインスリン抵抗性等に対して多少の効果があったとする研究論文、含有クリームを塗布することで顔の肌の老化に対して効果があったとする論文があります

αリポ酸は、日本人に多い特定の遺伝的素因(HLAの型:HLA-DRB1*0406)を持つ人が摂取すると「インスリン自己免疫症候群(低血糖発作)の誘因となる」という報告があるため、注意が必要です。

まとめ|納豆とともにアンチエイジング成分を摂ろう!

まとめ|納豆とともにアンチエイジング成分を摂ろう!
イラストAC
https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=761801

納豆に含まれる健康成分に加えて、アンチエイジング成分であるNMNを摂取することで、より健康寿命を延ばす効果が期待できます

αリポ酸やコエンザイムQ10については、副作用問題があるため特におすすめはしませんが、NMNはかなり安全性も高く効果が期待できるのではないでしょうか

なお、納豆もNMNのどちらも継続して摂取することが健康維持には大切になります。

加齢により体内で減少するポリアミンやNAD+を補給することは、超高齢化社会に突入した日本にとって、健康寿命を延ばすための良い戦略になるでしょう。

ただし、健康食品やサプリメントは商品選びが非常に重要です

サプリメントや健康食品には極端に安いものや高いもの、含量や品質に大きな差があるものなど玉石混交であるため、信頼のあるメーカーの製品やその業界のお墨付きがあるものを選ぶようにしましょう。

ぜひ、高品質な製品を選び、納豆と共にあなたの健康ライフを支えることをおすすめします。

とにかく、基本は『安くて』『美味しくて』『健康効果を持つ機能性成分が豊富に含まれる』納豆を毎日夕食に食べることです。
納豆の健康効果については以下の関連記事をご覧ください。
 
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